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歯科治療を受ける際の注意点
糖尿病と歯科疾患との関わり
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糖尿病と歯科治療  
●糖尿病とは 膵臓から分泌されるインスリン(ホルモンの一種)は、生命活動のエネルギー源である血液中のブドウ糖を、筋肉や各臓器の細胞に送り込む働きをします。糖尿病は、このインスリンの働きが不足してくる病気で、進行とともに血糖値(血液中の糖の量)が高くなり、各細胞の生命活動に支障をきたしてきます。
糖尿病には【成人型糖尿病(2型糖尿病)】と【若年性糖尿病(1型糖尿病)】2つのタイプがあります。
糖尿病をうまくコントロールしないと、高血糖症、体液が酸性化するアシドーシス、血管合併症などの症状があらわれ、細菌の増殖を容易にし、実際に感染するとさらに治癒能力が低下します。
 
 
●歯科治療を受ける際の注意点  
 

糖尿病と診断されている方は現在の状態をよく把握しましょう。

1.どのような治療を受けていますか?

 
  運動、食事療法のみ・飲薬、インスリン注射など薬剤名、投与量、投与回数なども知っておきましょう。
2.日常の血糖値はどのくらいですか?
  空腹時正常値は65〜110mg/dl。130mg/dl以下で安定していることが大切です。
3.低血糖発作を起こしたことがありますか?
  回数・どのような時・症状・対処法
4.内科の通院回数はどのくらいですか?
5.合併症をもっていますか?
  脳硬塞・虚血性心疾患・糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性末梢神経障害
6.合併症の治療にどのような薬を服用していますか?
 
●糖尿病と歯科疾患との関わり  
  1.う蝕(むし歯)が多発しやすくなります
  コントロール不良の糖尿病患者さんでは、う蝕活動性が高くなり、口腔内の清掃状況が悪いとう触が多発しやすくなります。 写真1
 
原因として ・多尿により唾液の分泌量が減少する。
・唾液中のグルコース濃度が高くなる。
・糖尿病患者さんは甘味物の多量摂取になる。
 
 
 
2.歯周病に罹りやすくなります
  コントロール不良の糖尿病患者さんでは、歯周疾患の罹患率が非常に高く、歯周組織の破壊が進行しやすくなります。 写真2
 
原因として ・感染しやすく白血球の食菌機能が低下して
 細菌を繁殖させる。
・歯周組織への血流量と酸素供給が減少する。
・血流量と酸素供給の減少から創傷部の
 治癒が遅延する。
 
 
 
●糖尿病と歯科治療Q&A
Q1 毎日、インスリン注射を打っていますが、歯科治療は受けられますか?
  A1 血糖値が良好にコントロールされていれば、通常の歯科治療は可能です。ただし、治療が食事時間にかかったり、朝食・昼食を食べずにインスリンを注射して受診した時などに、低血糖を起こすことがあるので注意しましょう。インスリン療法や経口血糖降下剤を使用している方は検査ごとの変動が激しく、過去の一定期間の血糖のコントロール状況を表わすHb(ヘモグロビン)A1Cなどを測定することにより、安定した血糖値の管理が可能になります。
Q2 糖尿病と診断されてから、口臭が気になるのですが?
  A2 糖尿病の方は呼気中のアセトン濃度が高くなり、独特の口臭を感じることがありますが、この臭いを不快に感じる人は少ないと思われます。明らかに口臭が認められるのであれば、口腔内に原因があることが多いので、歯周病・舌苔・口腔乾燥など原因が明らかになれば、口腔清掃指導や専門科によるクリーニングにより、かなり改善できます。口腔以外に原因があると考えられる場合には、医科へ紹介することになります。
Q3 糖尿病と高血圧ですが、歯科治療は受けられますか?
  A3 糖尿病で血糖のコントロールが悪いと、各種の慢性合併症が発生します。三大合併症として網膜症・腎症・神経障害がありますが、他に高血圧症脳血管障害などの合併症も多くみられます。糖尿病の重症度と血糖値コントロールの良否によっていは、歯科治療の内容により病院歯科での対応が望ましい場合もあります。
 
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妊娠中の歯科治療  
●妊娠中、お口の中に現れやすい症状は  
歯肉炎 写真3 妊娠中はエストロゲン(女性ホルモン)の増加や内分泌の変調により、歯肉が赤くなり、腫れやすくなります。ときに、歯肉から出血することもあります。
エプーリス(歯肉腫) 写真4 歯肉炎の症状が進行すると、お口の中に増殖性の腫瘤ができることがあります。大きさは2〜数cmで、妊娠3ヵ月頃から発症して、出血しやすくなります。
エプーリス(歯肉腫) 妊娠すると、1.口の中の唾液が酸性になり粘っこくなる。2.つわりなどで食事の回数が増えて、口の中が汚れやすくなる。などで、むし歯になる危険性が増加します。
●妊娠中、お口の中に現れやすい症状は  
  ●栄養の保持に努めよう
  妊娠すると内分泌の変調やビタミン代謝の障害などにより、栄養障害が起きやすくなります。それによって、お口の中に障害が発生したり、胎児の歯の形成にも影響を及ぼす可能性もあるので、常にバランスのよい食事を心がけましょう。
●妊娠中不足しがちなビタミン類
  妊娠中はビタミンA,B,C,Dが不足しがちです。特にビタミンBの不足は歯周組織に悪影響与え、歯肉炎を悪化させてしまいます。必要以上に気にすることはありませんが、偏食は避けましょう。
●妊娠初期は胎児のためにも
  妊娠初期に胎児の歯の形成が始まるので、栄養には十分に注意します。特に、たんぱく質、リン、ビタミンA,Dなどが歯には大切ですので、肉、魚、卵、乳製品、緑黄色野菜などをしっかり摂りましょう。
  たんぱく質
妊娠中不足しがちな栄養を補う食材
カルシウム
ビタミン
鉄分
 
●X線検査と投薬について  
  ●レントゲン(X線)撮影
    妊娠中はできるだけ避けるべきです。ただい、とうしても治療上必要であれば、妊娠4ヵ月以降の安定期に、プロテクターを使用して安全性を確保したうえで行ってください。また、歯科治療上の必要性をドクターから十分に説明してもらいましょう。
 
  ●薬物の使用
   

レントゲン撮影同様に使用しないのが最善ですが、治療上必要な場合は慎重に使用しましょう。また、歯科医師から薬物の安全性を十分に説明してもらいましょう。

  • 抗生物質
    妊娠8週以内は、胎児奇形の発生に影響するので避けた方がよいでしょう。比較的安全な抗菌剤は「ペニシリン系」「セファム系」「マクロライド系」で、常用量で4〜5日までの服用とします。
  • 鎮痛剤
    動脈管収縮作用の強い薬剤を避けましょう。比較的安全な鎮痛剤でも、頓服として1日1〜2回までの服用がより安全です。
    (例:アセトアミノフェン、フェナセチン、塩酸チアラミド)
       
●妊娠中の歯科治療Q&A  
Q1 親知らずが痛みだしたのですが?  
 
  A1 まず、歯科医院で診察を受けましょう。分娩後まで延期できるようであれば応急処置にとどめますが、抜歯が必要であれば安定期(4ヵ月末〜7ヵ月)に処置を行うべきです。できれば、妊娠前に歯科検診を受け、必要な処置はすませておきましょう。  
 
Q2 麻酔は大丈夫ですか?  
 
  A2 必要最少量の使用にとどめるのはもちろんですが、通常の歯科治療で使用する量は問題ありません。麻酔時の痛みを最小限にしてストレスを避けるようにしてもらいましょう。  
 
Q3 治療で仰向けになると苦しいのですが?  
 
  A3 妊娠末期には仰向けの姿勢を長く続けると、子宮が下大静脈を圧迫するため血圧が低下することがあります。身体を左に傾けることによって和らぎますが、治療の際は完全な水平位ではなく、座った姿勢で行ってもらいましょう。  
 
Q4 麻酔は大丈夫ですか?  
 
  A4 なるべく薬剤を投与しないことが望ましいのですが、抗生物質が母乳を介して新生児へ移行する量は微量なので、常用量で短期間なら問題ないと考えられています。もし可能であれば、服用中のみ一時的に粉ミルクなどの人工哺乳に変えるのもよいでしょう。  
 
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